物納が認められる要件
以下の①~④を全て満たす必要があります。
①金銭による納付が困難であること:相続財産の内、現金・預貯金・有価証券などで納税が出来ない(売却・融資等をしても困難)
②延納しても納付が困難であること:分割払い(延納)による納付も出来ない
③納付に代わる適格な財産を納付できること:税務署が「物納に適した財産」(下記参照)と認めるもの
④申告期限内に申請すること:申告期限(相続発生日から10ヵ月)までに「物納申請書」を提出すること
物納できる財産の種類と順位
原則として、換金性が高いものから、優先順位が決められます。
| 優先順位 | 財産の種類 | 例 |
| 第一順位 | 国債・地方債・上場株式・投資信託等 | 上場株式・投資信託・社債・公債等 |
| 第二順位 | 不動産・船舶等 | 土地・建物・借地権・借家権等 |
| 第三順位 | 非上場株式・動産等 | 中小企業株式・美術品・宝石等 |
物納の手続きの主な流れ
以下の①~⑤の順で手続きが進みます。
➀相続税の申告書提出:相続税の申告期限(相続開始から10ヵ月以内)までに行う必要があります。
②物納申請書の提出:申告期限(相続開始から10ヵ月以内)に「物納申請書」を提出します。
③税務署による審査・現地調査:本当に金銭納付が困難か、延納でも難しいかなど税務署が審査します。
④物納許可・却下の通知:審査の結果税務署が通知
・許可された場合 :指定された財産を国に引き渡すことで、納税完了
・一部許可された場合 :一部のみ物納、残りは金銭又は延納で納付
・却下された場合 :金銭納付又は延納に変更が必要
⑤許可された場合、物納財産を国に引き渡し
相続税が発生した際、金銭で一括納付することが原則ですが、どうしても現金で納付することが困難な場合に限り、一定の要件を満たせば最大20年の延納(分割払い)が認められています。さらに、20年の延納(分割払い)をしても納付が困難な場合に限り、「物」によって納める(物納)ことも認められています。
今回はこの「物納」によって相続税を納付する場合の要件等についてご説明いたします。