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医療法の改正により、令和5年8月1日より医療法人の経営情報報告が義務化されました。
これにより、令和5年8月決算の医療法人から、決算の3か月後までに経営情報の報告を行うことになります。
実務的には今月から報告に対応すべく進めている医療法人が多くいらっしゃると思います。
今回は医療法人の経営情報の報告についてお知らせします。

医療法人の経営情報報告が義務化

医療法の改正により、令和5年8月1日から医療法に関する情報の調査及び分析等を行うための新たな制度が施行されました。
医療法人は、原則として会計年度終了後3か月以内に、今までの事業報告書等に加えて、病院・診療所ごとの経営情報等を都道府県に報告することが義務化されました。

■ 目的

医療政策や支援策等へ活用、国民への情報提供、医療従事者等の処遇適正化の検討など

■ 対象

令和5年8月以降に決算期を迎える法人
※措置法67条により概算経費で所得を計算している医療法人は対象外

■報告方法

G-MIS（医療機関等情報システム）を利用または郵送にて提出
※事業報告書（エクセル形式に限る）もG-MISにて提出可能
※G-MISの利用申請を行う必要があります。
申請から約2か月程度かかります。

【イメージ図】厚生労働省HPを参考に作図
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177753_00005.html

1. 医療法人は、毎会計年度終了後に経営情報を都道府県知事に報告。
2. 都道府県知事は、医療法人の活動状況に関する調査及び分析等を行い、厚生労働大臣にも報告。
3. 厚生労働大臣は、医療法人に関する情報のデータベースを整備し、経営状況の把握・分析、結果の公表。
4. データベースに記録された情報については、研究者が行う学術研究等にも提供可能。

■ 報告内容

１．収益及び費用 ※一部が任意項目

例えば、医業収益については「入院診療収益」「外来診療収益」「その他の医業収益」で内訳を報告します。医業費用であれば、「材料費」「給与額」「委託費」などの中項目と、更にその中で小項目「医薬品費」「診療材料費」「消耗品費」などの報告が必要になります。

２．職種別の給与（給与・賞与）及びその人数 ※任意項目

医師、歯科医師、看護職員、歯科衛生士、歯科技工士、事務職員などの職種に分けられます。

ペーパーレス化、脱ハンコが進んでいます

今まで紙で郵送しなければなかった事業報告書等が、G-MISで提出できるようになりペーパーレス化が進んでいると言えます。
また自治体によっては、決算届や登記事項届の法 印押印、監事監査報告書の実印が不要になり脱ハンコも並行して進んでいます。

一方で、議事録（社員総会、理事会）や、登記に必要な書類は依然として押印が必要となりますので、要否を確認しスムーズに提出が行えるよう留意するようにしましょう。

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