改正の内容
固定資産税の免税点は、償却資産と家屋が引き上げられ、土地は据え置きとなります。
| 区分 | 改正前 | 改正後 |
| 償却資産 | 150万円 | 180万円 |
| 家屋 | 20万円 | 30万円 |
| 土地 | 30万円 | 30万円(据え置き) |
適用は2027年度分の固定資産税からです。
償却資産でいえば、2027年1月1日時点で所有する資産について、2027年1月31日までに提出する申告が対象となります。
クリニックへの影響
償却資産の評価額の合計が180万円未満のクリニックは、来年度から償却資産税がかからなくなります。合計が180万円以上であれば、これまでどおり課税されます。
クリニックで償却資産になる主なものは次のとおりです。
・ レントゲン、超音波診断装置、内視鏡、歯科ユニットなどの医療機器
・ 電子カルテやレセコン用のパソコン・サーバー
・ 待合室の家具、エアコン、看板
・ 賃貸物件に施した内装・設備工事
開業から年数が経ち、機器の評価額が下がってきたクリニックや、小規模な診療所では、今回の引き上げで免税点未満になる可能性があります。
注意点
免税点未満でも申告は必要です。
免税点は「課税されない」基準であり、申告義務がなくなるわけではありません。
来年1月もこれまでどおり申告が必要です。
判定は市区町村ごとの合計額で行います。
資産1つごとではなく、同じ市区町村内にある資産の評価額の合計で判定します。
分院が別の市区町村にある場合は、それぞれ別に判定されます。
少額減価償却資産も申告対象です。
令和8年度改正では、中小企業者等の少額減価償却資産の特例も「30万円未満」から「40万円未満」に拡大されました(令和8年4月1日以後の取得分)。
ただし、この特例で全額経費にした資産も償却資産税の申告対象です。申告漏れが起きやすいためご注意ください。
※少額減価償却資産の改正については、★メディカルアイ #044 少額減価償却資産の特例| 現行制度と「税込・税抜」の重要論点をご確認ください。
今からできること
来年1月の申告に向けて、今のうちに次の準備をしておくと安心です。
①今年購入した機器や備品(少額減価償却資産を含む)の洗い出し
② 破棄、売却、買い替え等により、既に手元からなくなっているが、固定資産台帳に記載されている資産がないか
2026年度税制改正により、償却資産(固定資産税)の免税点が150万円から180万円に引き上げられます。
来年1月に提出する償却資産申告(2027年度分)から新しい基準で課税の有無が判定されます。
医療機器や内装設備を多く抱えるクリニックにとって、償却資産税は毎年かかる身近なコストです。
今回は改正の内容と、申告にあたっての注意点をご紹介します。