■ 公益信託とは??
公益信託とは、個人や法人(委託者)が、公益目的のために財産を受託者へ託し、その財産を管理・運用しながら社会へ還元する仕組みです。
例えば、
・奨学金の給付
・研究助成
・地域振興
・環境保全
・文化芸術支援
など、幅広い公益活動に活用されています。
■ 公益法人との違い
公益活動の手段としては公益法人もありますが、公益信託には次のような特徴があります。
【高い機動力と低コスト】
公益法人のように事務所設置や職員雇用が必須ではないため、小規模な財産からでも始めやすい制度です。
【専門家による運営】
受託者が財産管理・運用を行うため、継続的な管理が期待できます。
【柔軟な設計】
一定期間で財産を使い切るなど、目的に応じた運営が可能です。
■ 新制度の主なポイント
今回の制度改正では、主に次の3点が見直されました。
① 担い手の範囲の拡大
従来は信託会社等が中心でしたが、新制度では公益法人やNPO法人等も受託者となることができます。
② 信託財産・信託事務の範囲の拡大
金銭だけでなく、不動産や美術品なども信託財産とすることが可能となりました。
また、助成事業だけでなく、公益的活動を直接実施することも認められています。
③ 認可・監督体制の見直し
これまで分かれていた申請・相談窓口が整理され、公益法人制度と共通する仕組みのもとで認可・監督が行われることとなりました。
■ 今回の改正で注目される点
今回の改正で特に注目されているのは、「金銭以外の財産」も公益目的に活用できるようになった点です。
不動産や美術品など、これまで活用方法が限定的だった資産についても、社会課題の解決や公益活動へつなげる選択肢が広がりました。
公益法人の設立だけでなく、公益信託という制度を活用することで、個人・法人双方にとって社会貢献の新たな手法として注目されそうです。
2026年4月より、公益信託制度に関する新しい「公益信託法」が施行されました。
「自分の財産を、教育・福祉・地域社会のために役立てたい」、そのような個人の想いや、企業の社会貢献活動を形にする制度のひとつが「公益信託」です。今回は、「公益信託」についてご紹介します。