会計・税務

事業用資産を売却・処分するときの税金とは?『みなし譲渡』にも要注意

2026.07.09

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開業医の先生などの個人事業主が、事業で使用していた建物・備品・車両等を売却したり、事業での使用をやめて私的に使用するようになった場合には、所得税と消費税の両方が課税対象になることがあります。
今回は、こうしたケースにおいて見落としやすいポイントをまとめてご紹介します。

1.どのような場合に「資産の譲渡」となるのか

税務上「資産の譲渡」に該当するかについては、有償・無償問わず、資産の所有権等が移転し対価性(又は経済的利益の移転)が認められるかによって判断されます。したがって、単なる売買のみならず、広い範囲の取引が「資産の譲渡」に該当し、具体的には下記のような取引が該当します。

 

●事業で使っていた資産を第三者に売却
●事業をやめて、残った資産を自分用に引き取った場合
●事業用の車や建物を、途中から私用に切り替えた場合
●無償で譲渡した場合

 

これらは「みなし譲渡」と呼ばれ、時価(その時点の市場価格)で売却したものとして課税されます。

2.所得税の取扱い(利益に対する課税)

① 例えば車両の売却益は「事業所得」ではなく「譲渡所得」として扱います。(※事業共用部分)
② みなし譲渡でも所得税がかかる場合があります。

 

売却していなくても、「時価-帳簿価額(未償却残高)」が利益として計算され、課税対象になります。

3.消費税の取扱い(「みなし譲渡」に注意)

通常、消費税が課税される要件として、「対価を得て行う取引であること」がありますが、下記の取引については、「時価」で売却したものとみなして消費税が課されます。(※事業共用部分、土地は非課税)

●事業用資産を私用に変更した場合
●事業を廃止して資産を引き取った場合
●無償で譲った場合

 

課税事業者の場合・・・消費税の対象になります。お金を受け取っていないので消費税がないと誤解されやすい点に注意が必要です。

 

免税事業者の場合・・・売却の消費税は発生しません。しかし、将来的に課税事業者となる可能性があるため売却時期についての検討が必要です。

4.事業用資産を処分するときのよくある注意点

●所得税と消費税は別々に計算される。
●売却していなくても税金がかかる場合がある。
●廃業時・私用への切り替え時は必ず事前に確認が必要。

 

「事業で使っていたものを手放す・使い方を変えるときは、必ず税金の確認が必要」という点をぜひ押さえておいてください。